稽留流産の記録

1度目の妊娠で稽留流産と診断され手術をした、その記録です。

稽留流産 入院

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今日から3日間、会社は休みをとった。
天気は雨の予報だったけど、運よく晴れてくれた。幸先よし。
午前中で入院準備をして、14:30に病院で母とおちあった。
入院受付に行く。かなり丁寧な対応でほっとする。まだどこか、総合病院には邪険にされるんじゃないかという恐怖心がある。
看護師さんが迎えに来てくれて、入院する4階病棟まで案内される。
病室は6人部屋。酸素装置がある関係で真ん中のベッドを案内されたが、部屋は4名しかいなかった。
みんな年配の女性。そして何より妊婦さんがいない。
ここの病院に魅かれたのはその点が大きい。産科がなく、婦人科のみ。
ネットで色々情報を集めるうち、入院した病室で妊婦さんの隣のベッドになってしまった人の話なども読んでいて、
自分はかなり気持ちに整理がついているとは言え、やっぱり幸せな妊婦さんの隣で寝るのはきついと思っていた。
だからお産をやっていなくて、出産間近の妊婦さんがいないこの病院は打ってつけだった。

私の入院は最大で2泊3日で組まれていた。
ただし手術後の経過がよければ、1泊2日で帰れるとのこと。できれば1泊で帰りたい。
2泊3日分のスケジュールが書いてある紙を渡された。
今日は21時以降は食事禁止、0時以降は飲むのも禁止、明日は9:30から手術、点滴処置あり、その後の薬はこれこれ、等
いろいろなことが細かく書いてあって、すごくありがたい。
看護師さんからも口頭で説明はあったけど、緊張してると忘れてしまうから。
今日は前処置があり、それは16時頃とのこと。

この前処置、ラミナリアという棒状のものを子宮に挿入する処置が、
激痛だとネットで何度も何度も目にしていたため、私の恐怖は最高潮。
私の卵は12ミリと小さい為、それほど何本も入れることはないだろうと予想してはいたものの、
激痛で失神したとか、吐いたとか、とにかく出てくる情報は恐ろしいものばかりだったのだ。
事前に書く要望表みたいのにも「前処置が痛ければ痛み止めください」と書いていたので、担当の看護師さんに更に念押しする。
看護師さんはすごく優しくて「言ってくれれば出しますからね。ほかにも眠れなければ睡眠薬も出しますから、
あまり緊張しないでね」と天使の笑顔で言ってくれる。まぶしい・・・。ちょっと安心する。

16時よりちょっと前に無情にも名前が呼ばれてしまい、母と別れてとぼとぼと向かう。
今日は手術をする男の先生ではなく、女の先生だった。
ちゃきちゃきしているけど、優しそうだ。なんとなくほっとする。
エコーをとる台に乗り、足を広げて待つ。リラックス、リラックス・・・いややっぱ無理、怖い!
先生は処置の説明をしながらちゃきちゃき準備を進めていき、「はい、じゃ入れますねー」
かちゃかちゃ、トストスという音と共に子宮にぐむっとした違和感・・・
でも別に痛くはない!てことは痛いのはこの後か?どうせならはやくしてくれ~と思いながら待つと、
「はい終了です。」と言われて台が下がっていく。えっ?!今ので終わり?!
違和感のせいで少し足に力が入りにくいけど、痛みはまったくない!拍子抜け。
その後先生から「この処置で子宮が刺激されて出血しちゃうかもしれません。
そしたら、看護師呼んで、出しちゃっていいです。出てきた組織はとっておいてね、検査するから。」
と恐ろしいことをさらっと言われてびびるも、
処置が痛くない嬉しさが勝って、もうスキップしたい気分だった。というか若干しながら病室に帰った。

病室に帰ると旦那も到着していて、さらに嬉しい。
2人に「痛くなかった!先生が上手だったのかも!ラッキー!」と興奮気味に伝えたがあまり共感を得られず残念だった。くそー。
ベッドに横になりながら、3人で話していたらあっという間に夕食の時間、18時になった。
ごはんは質素だけど温かくて美味しい。完食。
旦那も来たので母はここで帰って行った。お母さんありがとう。

情けないが、ごはんの後、すごくうんちがしたくなってしまった。
でもラミナリア入れてるし、踏ん張ったら出てしまうかもしれない。どうしよう。
検温にきた看護師さんに「排便しても大丈夫ですか?」と聞くと「大丈夫ですよ?今朝出てないんですよね?」と言われる。
「いや、今朝も出ました・・・」「あ、そうなんだ。でも大丈夫ですよ。」
なんとなく言葉を濁された気がした。気のせいか。
その後旦那に「今の看護師さんに絶対『この子うんちよく出るなー』って思われてるよ」と言われて
言葉を濁されたのはそういうことか、と二人で爆笑した。
実際、妊娠してからずっと便秘だったのに、最近早起きするようになってから便通がすこぶるよい。
結局トイレでちょっとがんばってみたけど、やっぱりラミナリアが出る恐怖が勝り断念した。
面会は20時までなので、旦那に帰ってほしくなくて色々今日のことを話していた。

すぐに20時は来てしまい、エレベータまで見送って別れた。
顔を洗って、歯を磨いて、21時の消灯に備える。
同じ病室の人がものすごい歯ぎしりといびきをたてていたのが気になったが、
案外早く寝付けた・・・と思ったら22時に目覚める。
ものすごい汗をかいている。そういえば昨日から微熱が続いている。
意識はしないようにしてるけど、ものすごい緊張しているのだと感じる。
なんとなくお腹が痛い気がする。
いまラミナリアが膨らんでるのかな・・・それともまさか出血してるのか?!などと不安がよぎる。
結局その後は23時頃に再度眠り、0時半頃にまた目覚める。
しまった、0時以降は水を飲んではいけない。睡眠薬をもらってさっさと飲んでおけばよかった。
後悔すでに遅し。いつも真っ暗な中で寝ているから、病棟のほのかな明かりが気になって眠れない。
お守りにもってきた旦那のハンドタオルを目にかぶせたら、これが結構よかったようで、またうとうとし、次に起きたのが4時。
もう無理だ、勘違いじゃない。お腹が痛い。
迷いつつもナースコールを押し、鎮痛剤の座薬をもらう。
久しぶりの座薬。これで麻酔がきかなかったりしたらどうしようとか考えつつ、覚悟を決めて押し込む。
結局これでお腹は落ち着き、気付いたら寝ていた。